トップ > 雛人形の選び方
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娘さんが生まれて、初めて過ごす3月3日のひな祭り。
とっても楽しみな春の祭りごとが近づいてきますね。
「お雛さまをどこに飾って、どんな料理を作って、誰を呼んで…どんな初節句にしようかしら?」
って、ワクワクしてきているのではありませんか?
たくさんの雛人形の中からたった一つ選ばなくてはならないとなりますと、
サイズの基準や、製造の技法などの裏付け、値段の差を知りたいと思いますよね。
そんな雛人形の隠れた技法を、
科学的な根拠を交えてプロの目から解説します。
雛人形は、人数サイズ的なもの以外に、どこを見て買えばいいの・・・?
どれも同じように見えてくるのですが、値段の差は何なのか?
いったい、どんなお雛様だったら良いのかなぁー・・・?
雛人形の購入を考えられている皆さまは、様々なお悩みがあるようです。
「限られた予算の中で、良い雛人形が欲しい。」
これだけは、共通しているかと思います。
全ての技法を理解した上での、雛人形の予算を増額する選択肢もあるのも事実です。
そこで、雛人形のセットには絶対に存在するお殿様、お姫様の良し悪しをここで解説したいと思います。
それはなぜか・・・?
お顔はもちろん、衣裳も昔と比べダンゼン今のお雛さまの方が、良い顔、良い素材の着物を使用しております。
今でも耳覚えのある言葉があります。それは、「雛人形は、お顔がいのち」。
もう、この言葉は30~40年前から今の現代にまで言われ続けていますね。
実際に、昔人気のあった雛人形の顔を写真で用意しましたので見て比べて見てください。
雛人形のお殿様、お雛様のお顔が、古い・新しい!
官女も用意しておきましたので、ご覧になってください。
三人官女のお顔だって、様々!
お雛様の業界は、昔からある技法で作られ続けております。
世界の皆さんが消費するものでは無いので、技術的な進化は少ない業界なのです。
職人という熟練工が頑なに、技法を伝授しつつ新たな息吹を入れつつ試行錯誤しながら進化をしてきます。
お顔の職人だってそうなのです。
どうやったら素敵な表情として見てくれる人が感じてくれるのであろうか?
お顔のどの部分をどう表現したら、家族に喜んでもらえる雛人形となりえるのか?
伝統と革新。現代の女性の顔のお化粧でどのようにすると綺麗に見えるのであろうか・・・?
そんな思考錯誤や、小さな技術革新が現代の雛人形となっているのです。
一応、このページではお殿様、お姫様の衣装の色調での選び方をベースお伝えしていきます。
雛人形のお衣装って、洋風な洋服の色調とも違い日本的な色調で織られている着物で
形作っておりますので、独特な素敵な感性を感じますね。
そんな雛人形の柄選びは、またとても楽しいものがあるかと思います。
お殿様、お姫様を良く見ますと、細かな着物の柄はさておき、余り数多くの色合いを使っていないのが解るかと思います。
お殿様は、基本単色ベースのメインの色合いの着物で仕立ててあります。お姫様は、出袖と身衣の2つのパターンの着物の組み合わせなのです。
その夫婦(めおと)が、組み合わさりまして雛人形の二人となっております。
そして、よく見ますとポイントはお姫様にあるのです。
出袖と身衣の大きく出る色合い。そして、袖元の重ねという十二単の下着の部分。
ちょこっと気になる、ちょこっと目を引くお姫様ってこの色合いバランスが、絶妙に上手いのです。
この色バランスのツボを押さえて、感覚で作りこんできているのです。
この差も、選ばれる雛人形を作る際にはとっても必要な感性となるのです。
その色調のバランスこそ、女性感のセンスのポイントとなるのです。
作り手の色彩的な美的センスなのです。
この際ですので、もう少しお姫様の色合いを詳しく知りたいのなら・・・
また更に、職人の作りの出来ばえ、作り、形へのこだわりがあるのです。
ですが、ここが一番わかりにくくもあり、値段の差が出るところでもあるのです。
先も言いましたように、「雛人形は、顔が命」という言葉は未だに世間に浸透してますよね。
ですが、もう一つ。
プロの作り手の業界の専門家の言葉であるのですが、
「良い雛人形って、座りがいい。」って言われてます。
この言葉は、うまく表現された業界の裏の言葉です。
以下の2つの写真を見比べてながら解説したいと思います。
上の2つの写真の雛人形は、実は同じ着物の雛人形を丁寧に仕立てたタイプと、簡単な作りで仕立てたタイプのものなのです。片方は、どっしりと安定して座っているのが感じ取れます。もう片方は、どことなく不安定に座っているのが解ります。
これは、果たしてどうしてでしょうか?
それは、作りの差であるのです。
丁寧な作りの方は、裾の最終ラインまで形が出ているように仕立て時間を2倍の時間を要して作りこんでおります。
一方、
簡単な仕立ての方は、昔からの7段飾り(15人飾り)用のお姫様として作られてきた技法の仕立てなのです。
別に、両社とちゃんとした技法の雛人形でありまして何にも問題ないお雛様となっております。
ただ、製作者から見れば、数を求めているお姫様と、質を求めているお雛様との違いになるのです。
先にも言いましたように、小さくて人数が少ない雛人形が今の時代求められているのでこのような
見えないところまでの技術革新が進んできているのです。
そして、この仕立て(形)を出していくのが、難しい技でもあり、芸術でもあるのです。
雛人形は、お嬢さんの一生の宝もの・・・
だからこそ、この仕立て(形)の差も理解して、お雛さまを購入していただきたいのです。
以下をクリックしますともっと細かな説明のページに飛んでいきます
時間的に余裕のある方、ご興味のある方は
雛人形を購入前にぜひ、役立ち情報としてご覧ください。